2016年F1の第9戦、オーストリアGPは2日目の土曜日、フリー走行3回目と予選が行われました。
午前中のフリー走行、トップタイムを記録したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル選手。キミ・ライコネン選手がこれに続き、フェラーリがトップ2を占めました。
3番手はメルセデスのルイス・ハミルトン選手。ニコ・ロズベルグ選手は、途中サスペンションを壊してクラッシュしてしまいました。このサーキットの縁石、どうも一筋縄では行かなさそうです。ロズベルグ選手はこの事故によりギアボックスを交換することとなり、5グリッド降格の憂き目を見ることとなりました。
マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトン選手は9番手、フェルナンド・アロンソ選手は10番手のタイムを記録。うむ、なかなかよい感じ。
今回調子がよいのはマノー・メルセデスのパスカル・ウェーレイン選手。13番手のタイムを記録しました。ザウバー・ルノーとのQ1突破争いから頭一つ抜けるか?興味深いところです。
そして迎えた午後の予選。トロロッソチームには悪夢のQ1となってしまいました。ダニル・クビアト選手が縁石からのサスペンション破損に見舞われて激しくクラッシュ。そしてカルロス・サインツ選手も終盤コースに出たところでターボチャージャーのトラブルでマシンストップ。メカニックさん達は眠れぬ夜を過ごすことになりそうです。
フォースインディア・メルセデスのセルジオ・ペレス選手もこのセッションでサスペンションを壊した一人。なかなか手ごわい縁石です。
トップタイムは午前中のクラッシュからマシンを修復させたメルセデスのロズベルグ選手が記録。フェラーリのベッテル選手がそれに続き、メルセデスのハミルトン選手が3番手。マノーのウェーレイン選手はここでも好調ぶりを発揮、10番手に入りました。
マクラーレンの2人は、バトン選手が12位、アロンソ選手が16位。そろってQ2進出を果たしました。
Q2は終盤の雨がドラマを生みました。Q3に進んだクルマはQ2で最速タイムを出したときに履いていたタイヤを装着して決勝レースに出走することになるのですが、フェラーリとレッドブルレーシング・タグホイヤーの2チームはそれを見越して中くらいの硬さのスーパーソフトタイヤでタイムを記録。メルセデスは最初に一番軟らかいウルトラソフトタイヤで走りましたが、それを見てスーパーソフトタイヤに履き替えてコースイン。しかし途中で雨が降ってきてタイムアタックできず…という結果に終わりました。決勝レースがどのような展開になるか、楽しみです。
マクラーレンは、バトン選手が10位で久々のQ3進出!しかしアロンソ選手は14番手に沈みました。なんでも最初のアタックで中古タイヤを履いて出てしまったとか。決勝での追い上げに期待したいものです。
好調マノーのウェーレイン選手は見事12番手のタイムを記録。こちらも決勝でどんなドライビングを見せてくれるか、楽しみです。
Q3はウェットコンディションでのスタート。各車インターミディエイトタイヤでのアタックとなります。ここで強いのは「雨のバトン」!一時2番手タイムを記録します。このまま終わってくれー。
しかし路面は急速に乾き、一転してドライタイヤでの争いに。順位が目まぐるしく入れ替わる展開となります。ここで光ったのはバトン選手。コースはどんどん乾いていくため、なるべく後から走った方が有利になります。そこでセッション終了の直前にアタック開始。見事5番手のタイムをたたき出すことに成功しました。
ポールポジションはハミルトン選手。2番手はロズベルグ選手ですがグリッド降格のペナルティーを受けます。3番手はフォースインディアのニコ・ヒュルケンベルグ選手、4番手はベッテル選手(こちらもグリッド降格)、そして5番手がバトン選手…ということは、決勝レースは3番グリッドからの出走ということになります!これはもう、楽しみにしないわけには行きません。いろいろ波乱も起こるかとは思いますが、がんばれマクラーレン・ホンダ!