世にも珍しい「砂浜を走る高速バス」に乗ってきました。その名は北陸道グラン昼特急大阪3号。
大阪~金沢間には日中帯に数多くの高速バスが走っています。その中で西日本JRバスが運行しているのが北陸道昼特急大阪号。臨時便も含めて一日6往復が設定されていますが、そのうち1本だけ、土・日・祝日に能登半島の和倉温泉まで足をのばす便が存在します。それが「北陸道グラン昼特急大阪3号」(下り)と「和倉昼特急金沢2号」(上り)。名前で分かるように、上りは金沢駅前が終点になるのに対し、下りは大阪駅から直通します(金沢駅前から乗車することも可能)。こりゃ下り便に乗るしかないか…ということで、先日東京から大阪まで高速バスに乗った翌日、北陸道グラン昼特急3号に乗車することにしました。
バスに乗るまで
前日の様子はこちらをご参照ください。
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【バスに乗って出かけよう】西日本JRバス・東海道昼特急3号乗車記(後編)
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宿泊したのは「ヴィアイン新大阪」。朝食はバイキング形式でなかなか美味しかったです。
ヴィアインはJR西日本系列のビジネスホテルチェーン。ぼくがヴィアインに泊まったのは2回目なのですが、いずれも非常に快適でした。
さて、JR線に乗って大阪駅にやって来ました。北陸道グラン昼特急大阪号は、大阪駅JR高速バスターミナルから出発します。
ここからは各方面に向かうバスがひっきりなしに発車して行きます。ぼくの乗る北陸道グラン昼特急大阪3号は8時ちょうど発。1番のりばに向かいます。
名前からもわかるように、このバスは夜行便「グランドリーム」にも使われる型のバスを使用します。真っ白な車体でやって来ました。
今日も最前列「1A」の席を手に入れることができました。それでは出発進行!
乗車記その1:大阪駅JR高速バスターミナル~多賀サービスエリア
午前8時ちょうど、北陸道グラン昼特急大阪3号は大阪駅JR高速バスターミナルを出発しました。そしていつものように、新御堂筋を千里方向に向かって走ります。天気もまずまず、素敵なバス旅になりそうです。
万博公園の脇を通過中、視線を感じてふと左側を見やると、そこには太陽の塔が!
バスは名神高速に入り、京都方面に走ります。背の高い防音壁が何とも印象的です。
途中さしたる渋滞もなく、京都駅烏丸口に着きました。ちょっとだけ時間調整を行い、9時20分に発車します。
京都の街を屋根なしバスで訪ねまわるのも楽しいかもしれませんね。何ともインバウンドな雰囲気です。
東海道新幹線、近鉄京都線が交錯するガード下を通って名神高速に戻ります。
名神高速に戻ったバスは、京都深草バス停に停車。金沢駅前までの間で、乗車できるバス停はここまでです。それにしてもいつもながら京都深草、がっちり金網にかこまれてものものしい雰囲気です。
北陸筋は、このJRバス以外にも阪急バスを中心とした民鉄系の会社が高速路線バスのネットワークを形成しています。阪急バス、一度乗ってみたいなぁ。。。バスはもうすぐ滋賀県に入ります。
名神高速も順調に流れています。10時25分頃、バスは無事に最初の休憩地・多賀サービスエリアに着きました。
ここまでの様子を、以下の動画に収めました。よろしければご視聴ください。
乗車記その2:多賀サービスエリア~南条サービスエリア
休憩時間はおよそ15分間。お手洗いに行き、物販コーナーをちらっと覗いたらバスに戻ります。いかにいきなりステーキといえども、バスの休憩中に食べるのは難しそうです。
この「グランドリーム」型のバス、老朽化した二階建てバスを置き換える形で一気に普及したので正直あまりよい印象はなかったのですが(^_^ゞ、もちろんとても快適です。
そしてバスの近くに何と、ランボルギーニ・カウンタックが!やや郷愁を感じながら「スーパーカー」と口にするとき、真っ先に脳裏をよぎるのはきっとこのクルマですよね。状態もものすごく良さそうで、しばらく見入ってしまいました。・・・おっといけない、バスに戻らなきゃ。
10時40分頃に多賀サービスエリアを出た北陸道グラン昼特急大阪3号は順調に歩みを進めます。やがて米原ジャンクションにさしかかり、バスは北陸道に入りました。
バスは琵琶湖の東岸を北上します。このあたりは戦国時代の歴史に名を刻んだ地名が数多く登場します。姉川、小谷、賤ケ岳…。何とも味わい深い区間です。
やがて北陸道は福井県に入ります。敦賀ジャンクションで舞鶴若狭道を分岐し、ひたすら日本海沿いを北上する…とぼくは思っていました。ところがいざ走ってみると思いのほか山道。。。関東人の貧困な地理感覚を見透かしたかのように、「ここは敦賀」という標識が建っていました。そう、ぼくにとって敦賀というと、まさにこの標識の絵の世界そのものだったのです。松林の向こうに日本海の荒波が押し寄せ、カニがわんさか泳いでいる。。。悔しいけれど、負けを認めないわけにはいきません。(誰に
多賀サービスエリアを出ておよそ1時間。11時40分頃にバスは北陸道の南条サービスエリアに到着しました。ここで2回目の休憩です。もうお昼どき、お弁当でも調達しましょうか。
ここまでの様子は、以下の動画に収めてあります。ご用とお急ぎでなければどうぞご覧ください。
ここまで至って順調に走ってきました。北陸道グラン昼特急大阪3号はこの先さらに北上し、金沢駅前へと至ります。そして土日祝日のみの延長運転区間、千里浜なぎさドライブウェイを疾駆し気多大社に参詣し名湯和倉温泉までの道のりについては、次回の投稿でお送りします。