2016年F1の第16戦、マレーシアGPは9月30日にフリー走行1回目および2回目、10月1日にフリー走行3回目および予選、そして最終日の10月2日日曜日、決勝が行われました。場所はマレーシアのセパンサーキット。路面が大幅に改修され、灼熱の高速バトルが展開されました。そしてマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソ選手は7位入賞、ジェンソン・バトン選手は9位入賞!見事ダブル入賞を果たしました。
予選
今回の予選前、アロンソ選手はエンジンパーツを大幅に交換。累計45グリッドだったかな?降格のペナルティが与えられて最後尾スタートが決まっていました。なのでQ1、アロンソ選手は必要最低限の周回だけをこなしてタイヤを温存、決勝レースに備えます。一方、バトン選手はトラフィックに引っかかってスピンを喫したりもしていましたが、まずはQ2進出。
しかしQ2でバトン選手は苦戦を強いられます。1回目のアタックでは11位。しかし2回目のアタックで渾身の走りを披露、8番手タイムをたたき出して見事Q3進出を果たしました。
そしてQ3、バトン選手は9番手。上位から順にメルセデスの2台、レッドブル・タグホイヤーの2台、フェラーリの2台、そしてフォースインディア・メルセデスの2台と綺麗に並ぶなかで、ウイリアムズ・メルセデスの2台を抑えて9位に滑り込みました。
ポールポジションは2位、ニコ・ロズベルグ選手に0.4秒の差をつけてメルセデスのルイス・ハミルトン選手が獲得。速さを見せつけました。
決勝
決勝レースは、前戦シンガポールGPに引き続き、開始前から大荒れの展開になりました。まず、ウイリアムズ・メルセデスのフェリペ・マッサ選手がフォーメーションラップに出ることができず、ピットスタートの憂き目に。マッサ選手はせっかくのQ3進出をふいにしてしまいました。
そしてスタート直後、先行するレッドブルのマシンを抜きにかかったフェラーリのベッテル選手が勢いあまってロズベルグ選手と接触。ベッテル選手はその場でレースを終え、ロズベルグ選手はスピンを喫して最後尾からの追い上げを強いられることになります。今シーズン、ベッテル選手はなんとなく序盤でレースを失うケースが多いような気がするなぁ。。。このアクシデントでバーチャルセーフティカーが導入されました。また、このとばっちりを食ったか、ハース・フェラーリのエステパン・グティエレス選手がタイヤをパンクさせてしまうアクシデントに見舞われました。
一方、バトン選手は9番手からのスタートでしたが、気がつけば6番手に浮上!さらに驚くべきは、最後尾スタートのアロンソ選手。なんと10位までポジションを上げ、ハース・フェラーリのロマン・グロージャン選手とバトルを展開。6周目にはグロージャン選手を抜いて9位に浮上しました。いきなり序盤から、マクラーレン・ホンダダブル入賞の兆しが!(^_^)
しかしレースは次々に波乱を引き起こします。7周目にはマッサ選手がパンク。さらに9周目にはグロージャン選手がブレーキトラブルでコースアウトを喫し、2度目のバーチャルセーフティカーが導入されました。一方ロズベルグ選手は、粛々と順位を上げて行きます。
その後しばらくは、ルノーのケビン・マグヌッセン選手のリタイア、タイヤ交換による順位変動などがありながら進みます。そして38周目、5位まで順位をあげていたロズベルグ選手と4位フェラーリのキミ・ライコネン選手が接触!ロズベルグ選手は4位に上がりますが、この接触の責を問われて10秒間のタイムペナルティを受けてしまいます。
そして39周目あたりから、レッドブルのダニエル・リカルド選手とマックス・フェルスタッペン選手の壮絶なバトルが展開されます。双方お互いがコース上に残れるスペースを空けながらのデッドヒートは、今年これまで見た中で一番のバトルといえるものでした。この戦いは先輩格のリカルド選手が前を守りましたが、その後とんでもないことが起こりました。
41周目、トップを走っていたハミルトン選手のマシンにトラブル!エンジンから炎をあげながら、コースサイドに立ち往生。あえなくリタイアとなってしまいました。ここで今回3度目のバーチャルセーフティカーが発動しました。
さらにその直後、ハースのエステバン・グティエレス選手が走行中に左フロントタイヤが外れるというまさかのトラブルでリタイア。大変なレースになってしまいました。
そして終わってみれば、リカルド選手今季初優勝、フェルスタッペン選手が2位に入ってレッドブルの1-2フィニッシュ!3位にはロズベルグ選手が、後続のライコネン選手との差を10秒以上に保ったままフィニッシュして滑り込みました。
そうなると、表彰台で今季リカルド選手がたびたび繰り広げているあの儀式を期待しないわけには行きません。そう、レーシングシューズにシャンパンを注いで飲み干す、オーストラリア流のお祝いの儀式(?)、「シューイ」です。ドイツGPで初披露され、ベルギーGPではインタビュアーを務めたオーストラリアの大先輩、マーク・ウェバー氏を巻き込んで喝采を浴びました。そして今回マレーシアGPも、インタビュアーはウェバー氏。。。混乱が予想されましたが、今回犠牲?になったのは、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナー氏、2位のフェルスタッペン選手、3位のロズベルグ選手でした。一方ウェバー氏は、予めリカルド選手のシューズを壇上から投げ捨てるというパフォーマンスを見せ、辛くも難を逃れました。
どうでもいいけどこの「シューイ」、MotoGPでもジャック・ミラー選手やバレンティーノ・ロッシ選手が披露しているみたいですね。っていうか、最初はミラー選手だったのかな?お腹を壊してしまったりしないのか、なんとなく心配になります。(^_^;;
一方、我らがマクラーレン・ホンダ勢は、アロンソ選手が7位、バトン選手が9位に入り、見事第6戦モナコGP以来のダブル入賞を成し遂げました。すばらしい!これは次戦の日本GPに向けて好材料です。鈴鹿サーキットに響けホンダサウンド。がんばれマクラーレン・ホンダ!
決勝レース結果
?順位 | ?No. | ?ドライバー | ?チーム |
1 | 3 | D・リカルド | レッドブル |
2 | 33 | M・フェルスタッペン | レッドブル |
3 | 6 | N・ロズベルグ | メルセデス |
4 | 7 | K・ライコネン | フェラーリ |
5 | 77 | V・ボッタス | ウイリアムズ |
6 | 11 | S・ペレス | フォースインディア |
7 | 14 | F・アロンソ | マクラーレン |
8 | 27 | N・ヒュルケンベルグ | フォースインディア |
9 | 22 | J・バトン | マクラーレン |
10 | 30 | J・パーマー | ルノー |
11 | 55 | C・サインツJr. | トロロッソ |
12 | 9 | M・エリクソン | ザウバー |
13 | 19 | F・マッサ | ウイリアムズ |
14 | 26 | D・クビアト | トロロッソ |
15 | 94 | P・ウェーレイン | マノー |
16 | 31 | E・オコン | マノー |
DNF | 12 | F・ナッセ | ザウバー |
DNF | 44 | L・ハミルトン | メルセデス |
DNF | 21 | E・グティエレス | ハース |
DNF | 20 | K・マグヌッセン | ルノー |
DNF | 8 | R・グロージャン | ハース |
DNF | 5 | S・ベッテル | フェラーリ |