2016年F1の第13戦、ベルギーGPは金曜日にフリー走行1回目&2回目、土曜日にフリー走行3回目と予選が行われました。舞台はベルギーのスパ・フランコルシャンサーキット。1周7キロ超、現在F1が開催されている中で最長のサーキットです。
フリー走行1回目&2回目
今回、搭載するパワーユニットの関係でグリッド降格処分を受けるドライバーが2人出ました。メルセデスのルイス・ハミルトン選手をマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソ選手です。
現在F1では、パワーユニットを構成するパーツがエンジン本体やターボ、回生装置等6つのユニットに分けられ、それぞれ年間5基まで使用することが許されています。しかし故障やクラッシュ等でパーツ交換が必要になるのはよくある事態。もしこの6つのユニットのうちどれかひとつでも6基目を投入せざるを得なくなった場合、最初は10グリッド降格、以降は5グリッド降格というペナルティが課せられます。アンドレア・デ・チェザリス選手が現役だったら、さぞ大変だったことでしょう。(^_^;;;
ハミルトン選手は今回、これまで使っていたパワーユニットが壊れてしまったわけではありません。しかし6基目のターボチャージャーとMGU-H(熱エネルギー回生システム)を投入し、10+5=15グリッドの降格となりました。そしてさらにフリー走行2回目に向けて7基目のターボチャージャーとMGU-Hを投入し、さらに15グリッド降格。都合30グリッド降格となりますが、今季グリッドに並ぶマシンは22台。そしてこのグリッド降格ペナルティは次戦以降に持ち越されることはないため、今のうちに必要な機材をじゃんじゃん投入して、今後のレースに向けてストックを確保しようという狙いがあるようです。
一方アロンソ選手は、今回満を持して投入したはずのまっさらな5基目のパワーユニットがトラブルでろくに周回もできず。さらにまっさらな6基目のパワーユニットを投入せざるを得ない事態となり、10+5+5+5+5+5=35グリッドの降格処分。ひらたく言えば何をしても最後方グリッドからのスタートを強いられることとなりました。
そして今回、ピレリがテストタイヤをフリー走行に用意しました。効能(?)は、これまでのタイヤより縁石からの衝撃に強いこと。今までのタイヤと使い勝手に差がないかどうか確認する目的とのことです。これは各チームに4セットずつ配られ、フリー走行1回目&2回目で使用されることになりました。
そんな金曜日のフリー走行、結果はマクラーレン・ホンダのジェンソン・バトン選手は18位/9位、アロンソ選手は22位(タイムなし)/12位となりました。
フリー走行3回目
土曜日の午前中、フリー走行3回目が行われました。
今回、意外にも不調なのがトロロッソ・フェラーリ。このフリー走行3回目でも、ダニル・クビアト選手が16位、カルロス・サインツJr.選手も17位と振るわない結果に終わりました。逆に好調なのがハース・フェラーリ。ロマン・グロージャン選手が10位、エステバン・グティエレス選手が12位のタイムを記録し、予選Q3進出をうかがう勢いです。マクラーレン・ホンダはこのハースと相前後する形で、アロンソ選手が11位、バトン選手は13位のタイムをマークしました。
予選
もうすぐ決勝が始まってしまうので、端折って記します。(^_^;;
アロンソ選手、Q1で1周もできず。(>_<)ICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kを交換することになり、既に決まっていた35グリッド降格+10+5+5+5=60グリッド降格!また、メルセデスのルイス・ハミルトン選手も数々のパーツ交換を敢行し、55グリッド降格の処分が下されました。まぁ、このあたりまでくると、ペナルティは今回限りでタイムペナルティなんかもない今の規則ってどうなんだ、という感じですが。(^_^;;
ともあれ、今回はQ1でマノー・メルセデスのパスカル・ウェーレイン選手が9位のタイムを記録してQ2進出を果たしたのが話題になりました。そしてバトン選手はQ3進出!9番グリッドを手にしました。
最終的にはメルセデスのニコ・ロズベルグ選手がポールポジションを獲得。2番手にはレッドブル・タグホイヤーのマックス・フェルスタッペン選手が並びました。フェラーリはキミ・ライコネン選手が3番手、セバスチャン・ベッテル選手が4番手。アロンソ選手は最後尾から追い上げを図ることになります。
あぁ、もうフォーメーションラップが始まっています。がんばれマクラーレン・ホンダ!