2016年F1の第9戦、オーストリアGPは最終日の日曜日、決勝が行われました。
イヤ、こんなにワクワクしながら中継を見たのは久しぶりです。3番グリッドからスタートしたマクラーレン・ホンダのジェンソン・バトン選手は、オープニングラップで2番手スタートのフォースインディア・メルセデスのニコ・ヒュルケンベルグ選手をパスして2番手に浮上!その後フェラーリのキミ・ライコネン選手を従えての堂々の走りっぷりは、大いにこれまでの鬱憤を晴らして余りあるものでした。
その後さすがに地力に勝るメルセデス、フェラーリ、レッドブルレーシング・タグホイヤー勢の後塵を拝することとなりますが、タイヤ交換も絶妙なタイミングでこなし、終わってみれば今季自己ベストの6位フィニッシュ!前出3チーム計5台(フェラーリのセバスチャン・ベッテル選手は残念ながらタイヤバーストでリタイア)の後にゴールするという望外の結果を得ました。ウイリアムズ・メルセデスやフォースインディア、それにトロロッソ・フェラーリを退けての入賞は、今後の展開に期待をするな、って言う方が無理ですよね。(^_^)
ちなみにバトン選手、次戦のホームグランプリとなるイギリスGPではまだ表彰台に上ったことがありません。もし今回のように雨が波乱を呼ぶ展開になったとしたらあるいは…。正直昨シーズンはそんなこと思いつきもしなかったので(^_^;)、これだけ進化してきたマクラーレン・ホンダは本当に素晴らしいと思います。
そしてバトン選手のそんな姿をフェルナンド・アロンソ選手が黙って見ているとは思えません!今回はあと一歩で入賞というところを走りながら、バッテリー関係のトラブルでリタイヤを余儀なくされました。次こそは獅子奮迅の走りを期待したいものです。
さて、大分マクラーレン・ホンダで引っ張ってしまいましたが、今回はマノー・メルセデスのパスカル・ウェーレイン選手の走りが光りました!マノーとしては初入賞、前身のマルシャレーシングチームを含めると、今は亡きジュール・ビアンキ選手が2014年第6戦モナコGPで9位に入って以来の入賞です。ウェーレイン選手は、フリー走行から一味違う走りを見せていました。その収穫を確実に結果に結びつけた走りに拍手!
逆に、最終的に今回最も不運だったのはフォースインディアですね。。。2番グリッドからスタートのヒュルケンベルグ選手はタイヤの摩耗に苦しみ、最終的にはブレーキトラブルでリタイア。セルジオ・ペレス選手は終盤まで入賞圏内を走りながらクラッシュの憂き目に遭いました。捲土重来、次戦の巻き返しを期待したいものです。
レースは最終的にメルセデスのルイス・ハミルトン選手が1位でゴール。2位にレッドブルレーシングのマックス・フェルスタッペン選手、3位にフェラーリのライコネン選手と、3強が表彰台を分け合う形となりました。でも最終ラップ、メルセデスのハミルトン選手とニコ・ロズベルグ選手が接触してしまったのはショッキングでした。この影響で、それまでトップを走っていたロズベルグ選手は4位フィニッシュ。表彰台を逃してしまいました。これを受けて、メルセデスのマネージングディレクター、トト・ウォルフ氏がチームオーダーの発動に言及しています。この先、無用な不協和音が生まれないことを望みます。
ともあれ、今週末はイギリスGP。2週連続のレースでチームや関係者にとっては大変だと思いますが、ぼくらF1ファンにとっては何とも嬉しいこの1か月。くれぐれも深刻な事故が起こらぬよう、ドキドキなバトルを見せてほしいものです。がんばれマクラーレン・ホンダ!