久しぶりにSDXCカードを購入しました。そろそろ4K映像の撮影に手を出そうかなどと思い始めて、大容量のものをチョイス。購入先は、並行輸入品が安価に手に入るPayPayモールの「風見鶏」さんです。特にメーカーにこだわりはないのですが、いざ購入してみたらいずれもSanDisk社製品(並行輸入)となりました。
購入したもの
今回購入したのは、以下の3枚です。
1枚目:SanDisk Extreme PRO 256GB
表面には170MB/sの文字が誇らしげに記されています。型番はSDSDXXY-256G-GN4INとなっています。
1.容量:256GB(SDXC)
2.バスインタフェーススピード:SD3.0(UHS-I)
3.UHSスピードクラス:3(最低保証速度30MB/s)
4.ビデオスピードクラス:30(最低保証速度30MB/s)
5.アプリケーションパフォーマンスクラス:なし
とりあえず、4Kの100Mbps=12.5MBpsは楽勝でクリアできますね。
2枚目:SanDisk Extreme 256GB
こちらは150MB/sと記されています。型番はSDSDXV5-256G-GNCINとなっています。
1.容量:256GB(SDXC)
2.バスインタフェーススピード:SD3.0(UHS-I)
3.UHSスピードクラス:3(最低保証速度30MB/s)
4.ビデオスピードクラス:30(最低保証速度30MB/s)
5.アプリケーションパフォーマンスクラス:なし
基本的にスペックは上のExtreme Proと同様ですね。転送速度上限のみがやや抑えられている感じです。
3枚目:SanDisk Extreme 128GB
上記SDカードの容量違いモデル。型番はSDSDXV5-128G-GNCINとなっています。
1.容量:128GB(SDXC)
2.バスインタフェーススピード:SD3.0(UHS-I)
3.UHSスピードクラス:3(最低保証速度30MB/s)
4.ビデオスピードクラス:30(最低保証速度30MB/s)
5.アプリケーションパフォーマンスクラス:なし
これも、記述されている文言は容量を除いて上のものと同様です。
身体測定(1)~外観チェック~
それでは次に、各SDXCカードの本体やパッケージをチェックしてみましょう。
1枚目:SanDisk Extreme PRO 256GB
まずは今回購入した中で最も高級(?)なExtreme PROです。
パッケージは箱状になっており、高級感があります。
そしてパッケージの裏面です。読込み速度は最大170MB/s、ここで大事なのは、「UHS-Iの104MB/sを超えるために専用の技術を使っており、そのスピードを実現できる装置が必要」な旨が書いてあること。そして書込み速度は最大90MB/sとなっています。
2枚目:SanDisk Extreme 256GB
それでは、Extremeの256GBについて見てみましょう。
続いてパッケージです。こちらはPROよりも廉価版チックな造りになっています。
そしてパッケージの裏面。読込み速度は最大150MB/sとなっていて、PROと同様「UHS-Iの104MB/sを超えるために専用の技術を使っており、そのスピードを実現できる装置が必要」な旨の記述があります。書込み速度は最大70MB/sです。
3枚目:SanDisk Extreme 128GB
そしてExtremeの128GB版。容量の表示を除き、上の256GB版と同様の面構えをしています。パッケージも基本的に256GB版と同様なので、写真は割愛いたします。
身体測定(2)~体力チェック~
それではいよいよ、今回購入したSDXCカードの容量や速度をチェックして行きましょう。環境は、Windows10Proの自作機のUSB3.0ポートにTranscendのカードリーダー、TSC-RDF9K(SDカードポートはバスインタフェーススピードUHS-IIに対応)を接続して行いました。ソフトウェアは容量チェックソフトの定番「h2testw」と、速度計測の「Crystal Disk Mark(Ver.7.0.0)」です。
そして今回は新たなカードリーダーを戦力に加えました。
SanDiskのカードリーダーを購入!
今まで気づかなかったのですが、SanDiskの商品ページで、「カードの転送速度をフルに発揮するには専用のリーダーが必要」という旨の表記を最近発見しました。確かに今までSanDisk製品の転送速度を測ってみると、パッケージに謳われている速度はとてもじゃないけれど出ていないよなぁ…なんてこともありましたし、そもそもバスインタフェーススピードのUHS-I規格って最大104MB/sなはずで、そしたらUP TO 170MB/sなんて表記はそもそも詐欺じゃん…なんて失礼なことも思っていたので、ここはSanDisk推奨のカードリーダーを導入することにしました。そんなに高価なものでもないし。(^_^;;
というわけで、以下の商品を入手しました。SDXCカード用のSDDR-C531-JNANNです。バスインタフェーススピードの規格自体はUHS-Iなのですが、SanDiskの対応商品を挿入すると転送速度がアップする、というもののようです。
パッケージはこのようになっています。UHS-I規格に対応。でもサンディスクの対応製品であれば170MB/まで狙えるよ、と記載があります。
パッケージ裏面はこうです。2年間の保証つきと書いてありますね。
そして本体はこのような形。直接USBポートに差し込めます。差込口に近いところに、アクセス時点灯するLEDが仕込んであります。それでは実際に測ってみましょう!
1枚目:SanDisk Extreme PRO 256GB
まずはExtreme PROの256GBから始めましょう。容量チェックからです。従前のTSC-RDF9Kでの計測ですが、とりあえず、容量に問題はないようですでも読込み速度、書込み速度ともになんだかイマイチな感じです。
次に速度計測です。まずはTSC-RDF9Kでのチェック。うーん、4K映像の記録には十分すぎるけれど、謳い文句の読込み速度170MB/s、書込み速度90MB/sにはちょっと遠い感じです。
そこでリーダーをSDDR-C531-JNANNに交換して再度チェック。するとまぁ、素晴らしい数字が!読込み・書込みともにパッケージに記載の数値を上回りました。こんなに差があるとは思わなんだ…。パッケージに謳っている「独自の技術でUHS-Iの104MB/sを凌駕…」というのはダテではありませんでした。
2枚目:SanDisk Extreme 256GB
次にExtremeの256GB。従前のTSC-RDF9Kでの容量チェックの結果、問題はなさそうです。でも転送速度はやっぱりイマイチ。
続いてはTSC-RDF9Kでの転送速度チェック。これまた、カタログデータにはまだまだ、という印象。でも書込み速度はパッケージに記載の70MB/sを上回る結果をたたき出しています。素晴らしい。
そしてリーダーをSDDR-C531-JNANNに交換して再度チェック。すると、読込み速度、書込み速度ともパッケージに記載の値を上回る結果となりました。
3枚目:SanDisk Extreme 128GB
以上の結果からすると、こちらのチェックもおのずと想像できますね。まずは従前のTSC-RDF9Kでのh2testwを使った容量チェックです。容量については文句のない結果。転送速度もまぁ予想のつく範囲です。
そして従前のTSC-RDF9Kでのスピードチェック。このような値が出ました。こちらも、上記の256GB版同様に書込み速度はカタログ値70MB/sを上回っています。
そしてリーダーをSDDR-C531-JNANNに交換。するとやはり、狙いどおりの性能を発揮してくれました。読込み・書込みともにパッケージに記載の値を超えてきました。
計測結果の考察。
さて、これまで書いたような結果から、以下のことがわかりました。
今回購入の商品はカタログどおりの性能を発揮している。
やはり記憶媒体関連、なかでも並行輸入品と銘打たれた商品については、どうしても贋作疑惑がついて回ります。容量がパッケージと違っていたり、転送速度が全然出ていなかったり…。でも今回購入した商品は、いずれもカタログ値以上の性能を発揮してくれました。風見鶏さん、いつも確かな品質の商品をありがとうございます。
SanDiskの高転送速度商品は、専用のリーダーでこそ真価を発揮する。
思えば今まで、SanDiskのSDカードを買ったことは何回かあるのですが、パッケージに書いてある転送速度に達してないなぁ…なんて思うことがままありました。でもそれはもしかしたら濡れ衣だったかも。。。今度手持ちのSanDiskカードたちを集めて、名誉回復大会(?)を開こうかな。
UHS-IIカードか、SanDiskUHS-I+専用リーダーか。
以下に書くことは並行輸入品前提のお話です。
ぼくはUHS-II規格のSDカードも所有しています。そのカードを使うと、ぼくの従前所有しているカードリーダー、TSC-RDF9Kでもカタログどおりの転送速度を発揮してくれます。でもいかんせん、UHS-II対応のカードは高い!すると、SanDiskのExtreme系のカード+専用リーダーという選択肢が出てきます。ぼくの使い方は基本的に、外で撮ってきたデータをひたすらPCに取り込む、というのがお決まりのパターン。すると、カードリーダーの読込み速度が一番のカギになってきます。今までカードリーダーを使ってSDカードにデータを書き込む…なんてことは多分やったことないですし。(^_^;
なので、撮影機材の条件を捨象すれば、高いUHS-IIカードを買うよりも、SanDiskのExtreme系カード+専用カードリーダ-の方が安価に撮影後の作業をスムーズに行える可能性が出てきます。このあたり、将来に予想される更なるデータ肥大化なんかとも併せて考えると面白そうです。
これ、ちょっとカードが差し込みづらいです。
…と、いいことづくめなSanDisk社製のカードリーダーですが、カードを差し込むのが結構大変です。幅なのか厚みなのか、通常の「差し込む」という感覚よりは明確に強い力を必要とします。まぁ、そのうち慣れてくるのかな?
ともあれ、今回SanDisk社御用達のカードリーダーを購入したことはぼく個人的には大当たりでした。なんせ2千円あまりの投資で、撮影権のデータPC取り込みの時間が大幅に削減できる!とはいえ実際に運用してみるといろいろ問題も出てくるかもしれませんが、おいおい検証していきたいと思います。