いよいよ2019年のマシンたちが走り出しました!
周回を重ねたが勝ち、という視点。
スペインはバルセロナのカタロニアサーキットで先週、第1回プレシーズンテストが行われました。各チームが腕によりをかけて製作したマシンを持ち込み、限られた時間を極限まで生かそうと様々なテスト項目を消化していきます。そう、この時期のマシンはとにかく無事に距離をこなすことができるのが第一。それがより多くのテストを行えることにつながり、適切なセッティングを的確に探し当てることに寄与するのです。
というわけで、各ドライバーの記録したラップタイムは完全無視!単純に誰が何周回れたかを積み上げて比較してみました。題して「無事これ名馬GP」。さて、どうなるか。
No | チーム | ドライバー | 周回数 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | メルセデス | L.ハミルトン | 307 | 81 | 74 | 94 | 58 |
2 | メルセデス | V.ボッタス | 303 | 69 | 89 | 88 | 57 |
2 | フェラーリ | S.ベッテル | 303 | 169 | - | 134 | - |
4 | フェラーリ | C.ルクレール | 295 | - | 157 | - | 138 |
5 | トロロッソ | A.アルボン | 268 | - | 132 | - | 136 |
6 | アルファロメオ | A.ジョビナッツィ | 255 | - | 101 | - | 154 |
7 | アルファロメオ | K.ライコネン | 252 | 114 | - | 138 | - |
8 | ルノー | N.ヒュルケンベルグ | 247 | 65 | 95 | 63 | 24 |
9 | レッドブル | P.ガスリー | 238 | - | 92 | - | 146 |
10 | レッドブル | M.フェルスタッペン | 237 | 128 | - | 109 | - |
11 | マクラーレン | L.ノリス | 236 | - | 104 | - | 132 |
12 | トロロッソ | D.クビアト | 214 | 77 | - | 137 | - |
13 | マクラーレン | C.サインツJr. | 209 | 119 | - | 90 | - |
14 | ハース | R.グロージャン | 198 | 65 | - | 69 | 64 |
15 | ルノー | D.リカルド | 186 | 44 | 28 | 80 | 34 |
16 | レーシングポイント | L.ストロール | 151 | - | 79 | - | 72 |
17 | ハース | K.マグヌッセン | 125 | - | 59 | - | 66 |
18 | レーシングポイント | S.ペレス | 97 | 30 | - | 67 | - |
19 | ハース | P.フィッティパルディ | 61 | - | 13 | 48 | - |
20 | ウイリアムズ | R.クビサ | 48 | - | - | - | 48 |
21 | ウイリアムズ | G.ラッセル | 40 | - | - | 23 | 17 |
やっぱり盤石。銀色チームと赤色チーム。
…はい、今回のテストはメルセデスとフェラーリの運動会状態だったことがよくわかります。(^_^;; メルセデスはルイス・ハミルトン選手が307周をこなして見事優勝、僅差で捲土重来を期す僚友バルテリ・ボッタス選手とライバル・フェラーリのセバスチャン・ベッテル選手が同一周回で2位に入りました。そしてその直後にはフェラーリ昇格を果たした新星シャルル・ルクレール選手。メルセデスとフェラーリが上位4位を占める結果となりました。まぁ、そりゃシーズン中も速いでしょうよ、壊れないでしょうよ。
今年もやるぞトロロッソ、そしてアルファロメオ。
しかし注目すべきは第5位。そう、我らがトロロッソ・ホンダに加わった新人アレクサンダー・アルボン選手が268周をこなして見事二強の次に入って見せました。アルボン選手は昨年テストドライバーをしていたわけでもなく、まずはF1マシンに慣れることが好成績への近道となります。そうした意味ではまずまずのスタートを切ったといえるでしょう。
そして6位、7位にはザウバー改めアルファロメオの二人が入りました。昨シーズン後半からめきめきと頭角を現してきた感のある旧ザウバー。酸いも甘いも知り尽くしたキミ・ライコネン選手と若手のアントニオ・ジョビナッツィ選手のコンビで、中団勢を大いにかき回してくれるかもしれません。
まだまだこれからルノー、そしてレッドブル!マクラーレンも復調か。
8位にはさすが、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグ選手。新パワーユニットの出来が気になります。ええ、気になりますとも。その次の9位、10位が我らがレッドブル・ホンダの2人ですから。テストを通じて聞こえてくるニュースは概してホンダすごい!パワーある!順調そのもの!みたいな論調ですが、意外と周回数こなせてないんだなぁ。。。いやいや、ここで今季を占うのは早計に過ぎます。今週の第2回プレシーズンテストの成り行きを見守りましょう。
11位と13位にはマクラーレン・ルノーのランド・ノリス選手とカルロス・サインツJr.選手が入りました。その間の12位はトロロッソで復活を果たしたダニル・クビアト選手。やはりこのあたり、三強以下の争いは今シーズンも激しくなるんでしょうね。
どうしたハースにレーシングポイント。ウイリアムズは背水のスタート。
一方、今回意外と周回をこなせていないのがハース・フェラーリと新生レーシングポイント・メルセデス。そしてルノーのダニエル・リカルド選手も15位の周回数にとどまっています。そして何より心配なのはウイリアムズ・メルセデス…。テストの前半2日間は走ることができず、3日目、4日目に無事出走できたもののロバート・クビサ選手、ジョージ・ラッセル選手とも思うように周回を重ねることはできませんでした。新人ラッセル選手にはちょっと厳しい環境かな。。。鉄人・クビサ選手の手腕に期待がかかります。
…というわけで、第1回プレシーズンテストの状況を周回数の面だけから考察してみました。今週は同じくカタロニアサーキットで第2回のテストが行われます。そしてもう2週間が経つと・・・もうF1シーズン開幕です!やっぱりどうしてもホンダ勢を応援したくなります。がんばれレッドブル、そしてトロロッソ!